マルチとは?マルチの効果と種類について
<この記事の内容>
マルチの効果…マルチの土壌水分保持効果、地温の調整効果(マルチ色で得られる効果の違い)、雑草抑制効果、防虫効果について説明しています。
マルチの横幅と穴について…販売されているマルチの横幅(規格)と、マルチ穴の間隔、穴数を表す数字(9227とか15427とか)について説明しています。
マルチはとにかく便利な資材でして…野菜農家さんも、家庭菜園をやってる方も、みーんな「マルチ」を使っています。
マルチの効果とは?
マルチの効果には「土壌水分の蒸発防止」「病気の発生防止」「地温の調整」「雑草の抑制効果」「防虫効果」があります。
土壌水分の蒸発防止
雨が降れば土は湿りますが、お天気が続けば土中の水分(土壌水分)はどんどん空気中に蒸発してしまいます…カラカラに乾いた畑では植物は育つことが出来ません。
もちろん「マルチ」で完全に蒸発を防ぐことはできません。
それでも土壌水分の蒸発スピードは緩やかになるので、植物が利用する水分を確保するのにマルチはとても有効なんです。
病気の発生防止
野菜を病気にしてしまう、細菌やウイルスは高温と多湿条件が大好きです…気温が高い季節は地面から蒸発した水分で野菜の株元が高温多湿になってしまうのですが、マルチをすれば、地面からの湿気を(ある程度)抑えることができます。
また、大雨が降ると地面が雨で叩かれて泥が跳ねて野菜にかかってしまうことがあるのですが、これも病気の原因です⇒ マルチには地面からの「泥はね」を防ぐ効果もあります。
地温の調整
植物を元気に育てるためには、地温(地面の温度)の確保、調整がとても大切です。
寒い季節は「地温を上げる」暑い時期は「地温を下げる」効果がマルチにはあるんです。
マルチの色と地温調整機能を紹介しておきます。
透明、黒…太陽の熱を吸収して、地温を上昇させる効果があります。
※効果がより高いのは黒より透明です。とにかく透明マルチは地面を温めてくれます、というより夏に使うとめちゃ熱い‼ 70℃~80℃になることもあります。この効果を使って、地表にある雑草の種を焼き殺す方法もあるんですよ。
緑…完全にプロ仕様のマルチで、家庭菜園用に販売されていることは稀です。地温の上昇効果は黒よりも高くて、透明よりもやや劣るといったところです。
白(白黒)…表が白で裏面が黒色のマルチです(2枚のフィルムを重ねてあるのでお値段ちょっと高め)。真夏に野菜を植え付けするときに使います。夏の高原レタスやキャベツの畑でよく使われるマルチです。
雑草抑制効果
雑草が育つためには太陽光線が必要ですが、マルチはそれを防いで雑草が生えるのを抑えてくれる効果があります。
雑草抑制効果もマルチの色によって差があります。
黒マルチ…雑草が生えるために必要な太陽光を防いで雑草が生えるのを抑制してくれます。白(白黒)マルチも同じ効果が期待できます。
緑…雑草が欲しがる光を選択的に遮断するマルチです。但し、黒マルチのように完全に太陽光線を遮断しないので、雑草抑制効果は黒、白黒マルチより劣ります。
防虫効果
ちょっと特殊な効果ですが…シルバーマルチはキラキラを嫌うアブラムシを防止する効果があるとされています。
シルバーマルチは黒マルチより地温上昇効果が低いので、防虫効果と地温上昇効果を狙って「黒のマルチにシルバーのラインが入ったマルチ」なんてものもあります。
マルチの種類|横幅と穴について
最後に「マルチ幅」と「マルチの穴」についてです。
「マルチ幅」について
マルチの横幅は大体決まっていて、幅の狭いものから、95㎝、135㎝、150㎝、180㎝となっています。※たまに120㎝とかありますけど。
家庭菜園用に販売されえているのは95㎝幅のものが多いみたいです。
折りたたんで販売されているものもあるので、購入する前に幅は確認しておきましょう。
「マルチの穴」について
大規模に作付する農家さんは植え付ける野菜によって、初めから植穴の空いているマルチを使用する場合が殆どです。
※余談ですが、穴あきマルチを購入しようとすると5425とか9227とか、知らなきゃ意味不明な数字に出くわします。
これはマルチ幅と条数、株間を表した数字でして、例えば5425(15427の場合もあります)でしたら150㎝幅、4条、25cm株間、9227は95㎝幅、2条、27cm株間の穴が空いてますよってことです。
家庭菜園で使うのでしたら、自分の好きな間隔で穴をあけられる穴なしマルチの方が便利でおススメです。
おわりに
マルチひとつの選択で植物の生育の良し悪しは大きく変わります。
作りたい野菜の種類や時期に合わせて自分好みのマルチを探してみるのも面白いですよ。
現代農業に欠かせない、マルチについてでした(^^♪
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