【家庭菜園】堆肥の使い方、購入堆肥の選び方から使用量、使用時期、堆肥の撒き方まで

2021年12月15日

野菜作り初心者
野菜作り初心者
堆肥を使いたいんですけど…堆肥の選び方とか、畑に撒く量とか、いつ撒けばいいのか?分かんないです~

ということで、ここでは堆肥の種類と選び方、注意点、使用量、使用時期、撒き方まで説明します。

<この記事の内容>
購入堆肥の選び方…土づくり効果なら植物性堆肥、肥料効果なら動物性堆肥を選びましょう。それぞれどんな堆肥が適しているのか紹介しています。
堆肥の使用量…堆肥の使用量はおおよそ、面積10a(1,000㎡)で1.5t~2t(年間)なのですが…家庭菜園の畑で使うにはどのくらい(何袋)購入すればいいのか、実際に計算しながら説明します。
堆肥の使用時期…堆肥の使用に適した季節は冬です。初心者でも失敗の少ない、堆肥の使用時期について解説しています。
堆肥の撒き方…おススメする方法は畑全面に均一に撒いて反転する方法です。

目次

堆肥の種類と選び方

堆肥には土づくり効果と肥料効果がありまして、どちらの効果を期待するのかで堆肥の種類を選ぶことになります。

堆肥の種類

まずは堆肥の種類について説明しておきましょう。※ここで紹介するのは、普通のホームセンターで入手できる堆肥です。

ホームセンターの堆肥売場

堆肥の種類は大きく「植物性堆肥」と「動物性堆肥」に分類されます。

植物性堆肥

バーク堆肥

バーク堆肥か見分けがつかない場合は、表示を見てみてください

バーク堆肥は針葉樹、広葉樹の樹皮(バーク)を粉砕、発酵して作られます。

この堆肥はほとんど肥料成分を含まず、肥料効果は見込めません。

もうこれは完全に土づくりのために使用する堆肥と考えてください。

<バーク堆肥使用の注意点>
バーク堆肥を使う場合は、畑に撒いてから作物を植え付けるまで十分な時間をおいてください。

理由はバーク堆肥の特性にあります。
樹皮(バーク)を発酵させるのは技術的に難しく、販売されているバーク堆肥には発酵が不十分なものもあります。

発酵が十分な、品質の良いバーク堆肥を購入できれば良いのですが…残念ながら「発酵の程度」は購入前に確認できませんし、そもそも素人が堆肥の品質を判断するのは困難です。
※かなり手間がかかりますが…堆肥の品質を確認する方法はこちらの記事で紹介しています。
【家庭菜園】購入堆肥やぼかし肥の品質を調べる方法、本に書いてあるやり方試してみた。

農家のおじさん
農家のおじさん
まあ、ほとんどのバーク堆肥は品質良いけどな、念のためじゃ、念のため


発酵が不十分なバーク堆肥でも、畑に撒いてから、2週間~1か月程度の時間をおけば土の中で分解が進むので安心です。

※明らかに発酵が不十分なバーク堆肥 (嫌な臭いがしたり、木くずの原型が固く残っている) を畑に撒く場合は、窒素肥料も一緒に撒くことをおススメします⇒土の中の微生物がバーク堆肥を分解するために窒素が必要です。

腐葉土

腐葉土は葉っぱ(主に落葉樹の落ち葉)を堆積、発酵させてつくられます。

バーク堆肥と同じくほとんど肥料成分を含みません。

腐葉土も土づくり用の堆肥になります。

動物性堆肥

牛糞堆肥

牛の糞にもみ殻やわらを混ぜて水分調整した後に発酵させた堆肥です。

豚糞堆肥や鶏糞堆肥に比べて肥料成分が少なく、炭水化物を多く含み、土づくりに適した堆肥です。

<牛糞堆肥使用の注意点>
牛糞堆肥は肥料成分が少なく、土づくりに適した堆肥ですが、大量に連続的に使用するとカリ過多になり、肥料障害が出ることが知られています…使い過ぎに注意しましょう‼

豚糞堆肥

豚の糞に混ざった尿を分離、乾燥させて発酵させた堆肥です。

肥料成分を多く含み、土づくり効果より肥料効果が高くなります。

鶏糞堆肥

堆肥と呼んでいいものか…
「安価な有機質肥料」の方がしっくりきます。

鶏の糞を乾燥させて発酵させた堆肥です。

肥料成分が多く、土づくり効果は見込めません。これは堆肥というより、肥料です…

<豚分堆肥、鶏糞堆肥使用の注意点>
豚分堆肥、鶏糞堆肥は窒素、カリに比較してリン酸を多く含むので、土づくりのつもりで連続的に大量に土に投入するとリン酸過多で肥料障害が出てしまいます。 豚分堆肥、鶏糞堆肥は土づくりのためではなく、肥料の補助として、量に注意しながら使用しましょう。

参考)農林水産省‗土づくり技術対策指針‗土づくり技術対策~総論~

堆肥の使用量について

使う堆肥の種類や発酵の程度、土壌条件によって使用量は変わってきます。

厳密にやるなら、土壌分析をかけて、専門家の意見を聞かなきゃいけないのでしょうけど、実際にそこまでやってる農家さんはまずいません。

農家のおじさん
農家のおじさん
大体でOK‼

とはいえ、堆肥の投入量についての大まかな(一般的に推奨されている)目安はあります。

基準は1年間で10a(1,000㎡)あたり1.5t~2t(露地野菜を生産する場合)

引用元:農林水産省‗土づくりの手引き‗3参考資料‗2有機物の施肥基準

この基準で堆肥を使うつもりで必要量を計算してみましょう。

例えば、家庭菜園で25㎡(5m×5m)区画の畑を借りているなら…

10a(1,000㎡)で1.5t(1,500㎏)⇒25㎡だと37.5㎏
10a(1,000㎡)で2t(2,000㎏)⇒25㎡だと50㎏

販売されている堆肥の容量は困ったことに…容積(ℓ)で表記されています。

堆肥1㎏が何ℓになるのかは、乾燥具合にもよりますし、容器に詰め込む量で変わってくるので、厳密に示すことはできないのですが、ざっくり【牛糞堆肥、バーク堆肥は1㎏=2.5L(管理人調べ)】になります。

ですので、必要な堆肥量(バーク堆肥、牛糞堆肥)は…

10aあたり1.5t投入するとして⇒25㎡の畑では、37.5㎏×2.5ℓ 93.75L
10aあたり2t投入するとして⇒25㎡の畑では2t、50㎏×2.5ℓ 125L

25㎡の畑で年間、40ℓ入りの堆肥3袋ってところでしょう。

野菜作り初心者
野菜作り初心者
バーク堆肥も牛糞堆肥も40Lで500円~1,000円くらいだから、 25㎡(5m×5m)区画の畑なら年間3,000円もあればおつりがくるのね…腐葉土はちょっとお値段高め、どれもネットで買うと送料掛かるから割高になるみたい

堆肥の使用時期

堆肥を使うおススメの使用時期は冬です。

堆肥の使い方の基本は、堆肥を畑に撒いてから植え付けをするまで時間を空けることです。

※完全に分解された完熟堆肥を使用する場合は、直後に植え付けしても構いませんが、購入堆肥がすべて完熟であるとは限らないので、確実な方法として時間を空けることをおススメしています。

堆肥は完熟したものを使用するのが原則であるが、もし使う場合は作付けを夏期で1か月、冬季で2か月たってからとする。

引用元: 農林水産省‗Ⅴ‗堆肥など有機資源の利用‗(8) 園芸畑の堆きゅう肥利用上の注意点

堆肥は微生物の力で土の中でも分解するのですが、その過程で作物にとって有害なガスを出したり、分解に肥料分を消費して作物に影響する恐れがあります。

堆肥を畑に撒いた直後はまだ分解途中かもしれません。

ですので植え付けまでしっかり時間を空けてあげることが大切になります。

購入した堆肥が分解途中で未熟な場合もありますから、なおさらです。

春から秋にかけては何かしらの野菜が畑に植わっていますから、畑の空いている、たっぷり時間のある冬に一年分の堆肥を撒いて時間をかけてあげます。

農家のおじさん
農家のおじさん
秋の収穫が終わる12月頃、堆肥を畑に撒いて寒起こしして、あとは春の植え付けが始まる2月後半まで放置でOK

※堆肥の効果的な使い方を理屈で考えれば、気温の低い時期よりも暖かい季節の方が良いです。気温が高ければ堆肥中の微生物は活発になり、土中の有機物を分解してくれますし、病原菌の増殖を抑える働きもしてくれます。

なんですけどね~春から秋の暖かい季節は野菜作りしたいじゃないですか…1か月なんて長い期間畑を空けておくのはもったいない。

春から秋に働いてくれた土にお返しするつもりで、冬には来年分の堆肥を畑に撒いてあげましょう。

堆肥の撒き方

畑に野菜が植わっているのであれば、畝間にパラパラ撒いたり、穴を掘って堆肥を埋めたりするしか方法がありません。

肥料効果だけを期待して堆肥を撒くのであればこれでOKです。

※肥料効果の高い豚糞堆肥、鶏糞堆肥には臭いがきついものもあるので、すぐに鍬などで土に混ぜ込んでおきましょう。

農家のおじさん
農家のおじさん
ご近所迷惑だからの、エチケットじゃよエチケット

土づくり効果を狙って堆肥を撒くのであれば、畑全面に均一に撒く方法をおススメします。

どうせなら畑全体の土を良くしてしまいましょう。

農家のおじさん
農家のおじさん
冬なら畑に野菜は植わってないから畑全面に堆肥を撒けるんじゃ、やっぱり堆肥を使うなら冬だの~

土づくりに適したバーク堆肥や腐葉土は比較的に臭いが少ないのですが、堆肥の効果を高めるためにもすぐに土に混ぜ込んでおきましょう。