畝とは?畝の種類と選び方、それぞれの効果について
畝(うね)とは?
畑にある長く続く作物のライン、あれが畝です。
プロの農家さんも家庭菜園の人も、みんな畝を作り、作物を育てています。
よくよく考えれば、なんで畝を作り、作物をズラッと並べているのでしょうか。
何はともあれ、今も昔も作物を作る人は畑に畝を立ててきました。
野菜作りは畝作りに始まるといっても過言ではないんです。
因みに、畝にまつわる言葉を紹介しますと…
・畝の数え方は「1本、2本…」若しくは「ひと畝、ふた畝、さん畝…」
・畝と畝の間が畝間(うねま)、畝の幅は畝幅(うねはば)
・畝を作ることは「畝立て」「畝を立てる」(特に土を盛り上げて畝を作る場合によく使います)ですね。
畝の効果は?
畑を有効に使うためだけでなく、水はけの悪い畑で土の水分を調整したり、野菜(特に根菜)の根域を確保したり、畝によっては病気を防止する効果もあります。
畝の立て方ひとつで野菜の生育は変わります。
畝の立て方を間違えると、酷い時には種が発芽前に腐ってしまったり、生育中の作物が根腐れを起こしたり、収穫間近の野菜が病気になってしまうんですよ。
畝にはいくつかの種類(畝の立て方)があって、畑の条件や作物によって使い分けることが大切です。
ということで、畝の種類(畝の立て方)とそれぞれの効果を見ていきましょう。
平畝とは?平畝のメリットは?
地面と同じ高さで平らな畝です。
平畝のメリットは何といっても作業性、「畝を作るのがラク」なことです。
但し、地面と同じ高さなので、水はけの悪い畑ですと、水はけの悪い畝になってしまいます。
極端な例ですが…水はけの悪い畑で平畝を立てて作物を作っている場合に、大雨が降ったりすると畝の真ん中に水たまりができて作物が沈没してしまうかもしれません。
平畝で作物を作るなら、畑の水はけを確認してからにしましょう。
平高畝とは?平高畝の効果は?
土を台形に盛り上げて作る畝です。
高畝を作る効果は2つ、土の乾きを良くすることと、作物の根が伸びる土の量を確保してあげることです。
平高畝の効果①土の渇きをよくする
土を盛り上げれば盛り上げる程、高畝の上部分はより乾きやすくなります。
つまり、平高畝の高さ次第で、作物が育つ土の水分を調整することができるんです。
水はけの悪い畑ならより高く畝を立ててあげれば良いってことですね。
これだけの理屈を知っているだけで、意外といろんな応用が利きます。
例えば…
・大豆の種を撒いたけど長雨で種が腐っちゃった⇒次はもう少し畝を高く立ててみよう
・梅雨時期に育つ野菜を作りたい⇒いつもより高めに畝を立ててみよう
・畑の一か所だけ雨が降ると水が溜まる場所がある⇒そこだけは高畝にしておこう
などなど
平高畝の効果②作物の根が伸びる土の量を確保する
畑によっては、表面の「作物が育つことができる土(作土層)」が少なかったり、若しくは、農業機械で踏みつぶされて、土の中に固い板状の層(耕盤といいます)がある場合があります。
こんな畑で大根や人参などの根菜類を作っても、長く大きく育てることが出来ません。
そんなときは土を盛り上げて、根菜類が育つのに必要な土の量を確保してあげればいいんです。
かまぼこ型の畝|かまぼこ型畝の効果は?
土を盛り上げて作るかまぼこ型の畝です。
植え付ける場所が平らではないので、雨が降っても水気がすぐに流れ落ちて、作物の周りに湿気がたまりません。
レタスやキャベツなど、大きく展開する結球野菜は生育の後半、葉っぱと地面の間に湿気がたまり、それが原因で軟腐病などの病気になることがあるのですが、かまぼこ型の畝の頂点に植えておけば、ある程度はその危険性を減らすことが出来ます。
家庭菜園ではあまり見られない畝ですが、群馬や長野のレタス、キャベツ大産地に行くと畑全面に小さなかまぼこ型の畝を立てて栽培している風景をよく見ることが出来ます。
おわりに
畑にどんな畝を立てるのかは、作り手の自由です。
畑の条件だって、ところ変われば様々ですから「○○の野菜を作るから、○○の畝を作らなきゃ」なんて型にはまらず、色々な形、大きさの畝を試して自分の畑にあった畝づくりを楽しんじゃってください。
ひとつアドバイスするならば、どんな畝を作るのかを判断する材料として、畑の水分状態(水の流れ、水溜りの有る無し)を予め確認しておくことをおススメしますよ!!
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