【家庭菜園】栄養成長と生殖成長とは?

2021年9月19日

目次

栄養成長と生殖成長とは?

植物には栄養成長と生殖成長があるのをご存じでしょうか。

詳しく正確に説明すれば植物生理の難しい話になってしまいますが…家庭菜園で野菜作りをするのなら、さわりだけでも「植物には栄養成長と生殖成長がある」くらいの知識は持っていた方がいいと思います。

栄養成長と生殖成長の違いを簡単に説明すると次のようになります。

栄養成長…植物の根、茎、葉、植物の体を大きくする(個体維持)

生殖成長…花をつけて種を残すため、子孫を残す(種族維持)

基本的に植物は、種から発芽して、自分自身の体を大きく育てて(栄養成長)花をつけ種を落として(生殖成長)一生を終えます。

植物が生きる目的は「次の世代に子孫(種)を残すこと」

などと書けば偉い先生方に怒られてしまいそうですが、この考え方は畑で野菜を作るうえで意外と大切になってきます。

栄養成長と生殖成長が正しく切り替わらないと…

植物はまず種から芽がでて、栄養成長を始めます。順調に成長すれば自分の体を大きく育てて、機が熟したところで生殖成長に切り替わり実(種)をつけます。

問題になるのは、植物にとって異常な生育環境になった場合です。

野菜作りでよく問題になる2つのパターンを紹介します。

1.温度が低すぎる、成長に必要な養分(肥料)がないなど、生育環境が厳しくなると、植物は自分で「もうこれ以上大きくなれないから、実をつけて一生を終えよう」と判断して、早々に生殖成長に切り替えてしまいます。

⇒「大根がまだ小さいのにお花が咲いちゃった」「レタスが大きくならないまま芯が立ってきた」などなど、生育不十分なまま花が咲いてしまう「とう立ち、抽だい」と呼ばれる状態です。

2.反対に、温度も日光も肥料もふんだんにある、とても贅沢な生育環境だと植物は「まだ大きくなれるから、実をつけるのは後回しにしよう」と判断して、生殖成長に切り替えず、栄養成長をひたすらに続けてしまいます。

⇒「トマトの木がどんどん大きくなるけれど、まったく実が着かない」など…いわゆる「つるぼけ」ってやつです。

栽培している野菜が「大きく育たない」とか「実が着かない」といった状態になってしまったら、上記のいずれかの場合なのかもしれません。

栄養成長段階で収穫する野菜と、生殖成長段階で収穫する野菜

野菜には栄養成長の段階で収穫するものと生殖成長の段階で収穫するものがあります。

①栄養成長の段階で収穫する野菜

種から芽がでて、大きく育つ途中で収穫する野菜です。

小松菜、ほうれん草、キャベツ、白菜などの葉物野菜、カブ、大根、ニンジンなどの根もの野菜

②生殖成長の段階で収穫する野菜

種から芽がでて、大きく育ち、実(種)を収穫する野菜です。

トマト、ナス、ピーマン、枝豆、トウモロコシなどの果菜類

いま畑で育てている野菜がどちらなのかを知ることはとても大切で「①の野菜なら栄養成長で大きく育てる」「②の野菜なら適期に生殖成長に切り替える」ことでより実りを豊かにすることができます。

まとめ

順調に野菜が育っていれば、栄養成長も生殖成長も意識する必要はありませんが、「なんだか様子がおかしいぞ」と気が付いたなら、問題解決の糸口として「栄養成長と生殖成長」について考えてみることをお勧めします。

まだ大きくしたいから追肥するとか、実が着かないなら水の量を減らしてみるとか、ちょっとした変化で作物の様子は激変するかもしれません。

栄養成長と生殖成長についてでした。