【家庭菜園】徒長とは?|なんで野菜がひょろひょろになるの~徒長したらどうする?

2023年11月10日

野菜がひょろひょろと、もやしみたいに育ってしまうことを「徒長」といいます。残念ならが「徒長」してしまった野菜は健康な状態に戻ることはできません…「徒長」とはどんな状態なのか、なぜ野菜は「徒長」してしまうのか、野菜が徒長する理由と対処方法について解説していきます。

目次

徒長とは?

「徒長」とは栽培中の野菜が弱弱しく、ひょろひょろになってしまう現象のことをいいます。

分かり易く例えるなら「もやし化」です。

光不足で徒長しきったトマト(右側)

「徒長」した植物は健全な状態ではありません。酷くなると自力で立つことができず、病気にも弱く、ちょっとした環境の変化で簡単に枯れてしまいます。

左側のパクチー徒長して自力で立てない状態です
徒長気味のキャベツ苗…これも自力で立てません

徒長の原因|なんで野菜は徒長するの?

野菜が徒長してしまう理由は「日光(光)不足」「必要以上の温度」「水のやりすぎ」「肥料のあげすぎ」などなどです。

日光(光)不足

植物は光のエネルギーを使い光合成をしなくては成長できません。もしその植物にとって、光が不十分な環境にあれば、植物は必死に光を求めて体を伸ばし続けます。

この不自然に体を伸ばした状態が光不足による「徒長」です。

光不足による「徒長」は、種まきして芽が出て、まだ双葉の状態で光が足りなかったり、作物と作物の間隔が異常に狭い密植の状態で光が作物の全身に行き渡らなくなるとよく見られます。

日当たりの悪いベランダでよくみられる徒長です…

必要以上の温度

ぬくぬくと育つと弱弱しくなるのは、動物も人も同じです。

気温が十分に高いのに、作物に不織布などの保温資材を掛けたままにすると「徒長」してしまうことが多々あります。

水のやりすぎ、肥料の上げすぎ

温度と同じで、水や肥料が多すぎても「徒長」してしまうことが知られています(個人の経験ですが…水のやりすぎで徒長するケースはなかったかな)。

【悲報】徒長した野菜は完全には戻らない

まず、忘れてはいけない残念な事実からお伝えします…一度徒長した作物は元の健全な姿に戻ることはありません。

もし、日当たりの悪さが原因で徒長したのなら、日当たりの良い場所に移動すれば、そこから先は元気に育ちますが、徒長して伸びきった茎はそのまま残ります。

野菜作り初心者
野菜作り初心者
じゃあ、徒長したら失敗確定ってこと?

そうとは限りません、ある程度はリカバリーする方法がありますので紹介していきますね。

プランターの野菜が徒長したらどうする?

まず応急処置として、ひょろひょろの野菜が倒れないように土寄せしてあげましょう。

さらに、これ以上徒長が進まないように、野菜を育てる環境を変える必要があります。

徒長の原因は殆どの場合「日当たりの悪さ」ですから、まずは日当たりの良い場所にプランターを移動してみてください。

暫く様子を見て、徒長が止まったならそれでOK

それでも徒長してしまうなら、温度や水分の条件を変えてみましょう。

苗が徒長したら深植えで対応

徒長してしまった苗は、深植えすることである程度は対応することが出来ます。

ひょろっと伸びてしまった茎を土の中に入れてしまいましょう。

正常に育った苗に比べれば、やっぱり初期成育は悪くなりますが…徒長苗でも何とかなります(徒長の程度にもよります)。

【裏技】徒長した苗の直し方

これはもう(難易度の高い、しかもマニアックな)完全に裏技です。

枝豆の苗でよくやる「断根処理」です。

徒長した苗の根っこを切り、新しく発根させて苗を復活させる方法になります。

全ての野菜で成功するとは限らず、しかも手間が掛かります。

ぶっちゃけあまりおススメできませんが、一応紹介しておきますね。

徒長させない方法は?

大体の場合は、日当たりの良い場所に移動すれば徒長しなくなります。

野菜が畑で密集している場合は間引きして日当たりを良くしてあげてください。

日当たりの良さは植物が育つのに必要な絶対条件なんです。

それでも徒長するのであれば、やっぱり光が足りないか、若しくは温度のかけすぎ(保温資材でぬくぬく育てすぎ)、肥料のあげ過ぎ、水のあげ過ぎを疑います。

農家のおじさん
農家のおじさん
植物も動物とおんなじ、過保護にいろいろ与えすぎると「もやしっ子」になっちゃうぞ

おまけ…徒長したって楽しめれば良いんです

野菜を育てる楽しみは「お手本通りにキレイに育てること」だけじゃありません。

葉物野菜だったら、徒長したって美味しく食べられますから… しょうがないな~って、最後は美味しく食べちゃえばいいんです。

せっかく種まきした野菜が徒長したらやっぱりカチンときますけどねww