【家庭菜園】秋の種まきと苗植え、絶対に守るべき注意点~これを知らなきゃ野菜はできません
<この記事の内容>
秋の野菜作りは植え付け(種まき・苗植え)日を絶対に守らなくてはいけません。
その理由について解説しています。
野菜作りは春だけじゃない‼
家庭菜園といえば、夏の暑い日にトマトやナスが実って、子供がジャガイモの芋ほりではしゃいでたり…そんなイメージではないでしょうか。
トマトもナスもジャガイモも基本的には春に種まきしたり苗を植えたり野菜です。
春は冬が終わり、夏に向かって日に日に気温が上がっていく季節です。植物の生長には水と温度が必要ですから、春に作付け(種まき、苗植え)をする野菜が多いのは自然の摂理にあった当然のことなのでしょう。
では、夏が終わり冬に向かって気温が下がり続ける秋に種まきや苗植えをする野菜はないのかといえば、そんなことはありません。秋から冬にかけて育つ野菜にも魅力的なものが沢山あります。
鍋料理に使う白菜は冬の野菜の代表格ですし、おでんの大根だって本当は冬の野菜です。
おでんで日本酒きゅーとね、冬の料理っていいよね~
家庭菜園をやるのなら、春の作付けだけじゃなくて、秋冬野菜作りも絶対楽しむべきです。
寒い季節のぴりっと澄んだ空気の中、収穫作業するのも気持ちいいですよ。
秋の種まきと苗植えで一番大切なこと。
それは「作付け(種まき、苗植え)適期を過ぎてから作付けしない」ことです。
そのちょっとした妥協が秋の野菜作りを成功させるか否かの分かれ道なんです。
たった数日、作付けの適期から遅れただけで野菜は大きく育つことができず、収穫できないまま真冬を迎え、小さいまま凍てついた状態で畑にしょんぼりと…悲しい結末を迎えてしまうかもしれません。
野菜の生育に必要な積算温度
なんで、たった数日の差で秋の野菜作りは失敗してしまうのか。
それを理解するために、まず積算温度の概念を勉強しましょう。
積算温度とは…毎日の平均気温を合計したものです。
作物がある程度の発育を完了(例えば白菜が結球するとか、大根がそれなりに大きくなるとか)するためには、一定の温度量の累積が必要とされていて、それを表すのが積算温度になります。
例えば「スイカの果実の成熟に必要な積算温度は800℃~1,000℃」だそうです。もちろん白菜が結球するため、大根がある大きさになるために必要な積算温度もあります。
参考) タキイ種苗「農業・園芸用語集」
夏の終わり、気温がだんだん低くなる時期に種まきや苗植えをする野菜は、生育の初期で積算温度を沢山稼いでおかなくてはいけません。
ひっくり返して説明すると、生育初期で積算温度を稼げなければ後で取り返すのはかなり難しくなるってことです。
なぜならだんだん寒くなるから。
プロの農家さんになると、トンネルなどの保温資材を駆使して、少しの作付け遅れを取り戻せるかもしれませんし、その年の天候によっては、偶然が重なり適期を過ぎて作付けしても野菜は育ってしまうかもしれません。
でもですね。
これは自分(これでも10年以上農業やってました)の経験ですけど…秋に適期から遅れた作付けをして、後で積算温度を取り戻すつもりで、いろんな努力をしてもやっぱり野菜は大きく育たず…やっぱり「自然の摂理、お日様の力にはかなわんな」と、何度も後悔したのを覚えています。
確実に秋の野菜作りを成功させたいなら、適期を遅れての作付けは絶対に避けるべきでしょう。
秋に種まき、苗植えをするなら天気予報から目を離すな
適期を逃さず作付けするために、秋は特に天気予報に注意する必要があります。
雨でぐちょぐちょになった畑は耕すことができませんし、もちろん種まきも苗植えも難しいです。
出来れば、乾いた畑にベストな状態で作付け(種まき苗植え)をしたいものです。
ところが秋はこれが意外と難しい。
例えば、今日畑が乾いていたとしても、明日から雨が続くなら、作付け出来るのは今日、もしくは長雨が終わり、晴れが続いて畑が乾いてからになります。
もしですよ、9月末日までが適期の種があったとして、今日が9月28日、明日から4~5日雨が続く予報なら、今日種まきしなければ作付けは完全に遅れてしまうことになります。
特に秋は(土地にもよりますが)長雨が続くことが意外と多く、しかも、晴れの日が続く予報が台風の影響で一気に長雨の予報に変わることもあります。
秋の天気と女心…なんて言葉もありますからね。
農家さんも天気予報とにらめっこしながら、一瞬のチャンスを逃さず、雨の前に一気に勝負(種まきや苗植え)をすることがあります。
雨の前のチャンスを逃して「ああ、あの時種まきしときゃ良かった…」なんて後悔をしないように、天気予報には注意しておきましょう。
秋は急げ、春はさぼれ
そうはいっても、家庭菜園ですからね、週末などの限られた時間しか畑作業できない人がほとんどのはず。
昔農家さんに教えてもらったことがあります。
「秋は急げ、春はさぼれ」
秋は少しくらい適期から外れても、早い時期に作付けしたほうがいいです。
でもよく考えてください。
天気予報の予測が外れて、作付けの適期を逃してしまえば、秋の野菜はもう育たないんです。そもそも、育たない野菜の虫の心配しても無駄でしょう。とにかく植物生理的に野菜を大きく育てることを優先的に考えるべきなんです。
それが秋の作付け。
秋野菜の種まき、苗植えのベストなタイミングを知る方法
よく農家さんはこんな会話をします。
白菜の最終は〇月〇日、大根の種まきは〇月〇日までだな
その土地、作る野菜で〇月〇日までに種まきや苗植えをすれば秋の野菜作りは成功するって最終ラインが必ずあります。
つまり積算温度が確保できる最終ラインってことになります。
それを知る方法はたった一つ。
そう、地元のおじいちゃんおばあちゃん、農家さんやその土地で家庭菜園を長く続けている人に聞くことです。
どんなに難しい本を読んでも、どんなに沢山ネットで検索しても、これだけは地元の人の経験則にかないません。
例えばこんな感じ。
まとめ
繰り返しになりますが、秋の野菜の最大のポイントは適期までに種まきや苗植えを終わらせることです。
もちろん野菜によって管理のポイントややるべきことは多々ありますが、これだけ守っていれば7割がた成功したようなもんです。
秋の野菜って意外と種類ありますからね。
お鍋に白菜、水菜、春菊、キャベツ…ブリ大根におでん、人参、ブロッコリー、秋レタスなどなど…
適期を守って、秋も野菜作りを楽しんじゃってください(^^♪
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