【家庭菜園】連作障害とは|なぜ連作すると障害がでるの?

2022年2月13日

おなじ畑でおなじ野菜を作り続けると連作障害になるのですが…いったい何が障害で、どうやって障害になってしまうのでしょうか。

そもそもなんで連作すると障害がでるのか説明していきたいと思います。

※連作障害にもいろいろあるのですが…ここでは「肥料成分の偏りによる障害」と「土壌伝染病の蔓延による障害」について触れています。

目次

連作障害①肥料成分の偏りによる障害

同じ畑で同じ野菜を作り続けると、ある肥料成分が過剰に蓄積したり、極端に不足するようになってしまいます。

この肥料成分の過剰な蓄積や不足が様々な問題を引き起こします。

例えば、窒素肥料が多すぎて土中の硝酸態窒素が蓄積した結果、土が酸性になってしまったり、カリ過剰で野菜の根がカルシウム、マグネシウム、ホウ素などの他の肥料成分を吸収できなくなってしまったり…

野菜作り初心者
野菜作り初心者
連作するとなんで肥料成分の過不足が起きるの?

野菜には葉もの野菜、根もの野菜、成りもの野菜といろいろな種類があって、野菜の種類によって欲しがる肥料成分がそれぞれ違います。

どれだけ違うのか、いろいろな野菜の10a(1,000㎡)あたりの施肥基準量(㎏)で比べてみましょう。

注意)おそらく野菜が欲しがる肥料成分量=施肥基準量ではありません。これはあくまでも参考値として捉えてください。

野菜作り初心者
野菜作り初心者
なるほど~野菜によって欲しがる肥料成分の比率が違うんですね…ところで「なす」めっちゃ肥料欲しがるな(*_*)
農家のおじさん
農家のおじさん
だから「なす」は連作するなってことなのかもね

※話を分かり易くするために、特に比率の差が大きい野菜を例に選んでます。

つまり連作を続けると、おなじバランスで肥料成分が吸収されていくので、たくさん必要な肥料成分は土から無くなり、少ししか必要ない肥料成分は吸収されることなく土に残り続けます。

野菜作り初心者
野菜作り初心者
それなら野菜が欲しがる、最低限必要な肥料成分だけあげればいいじゃん

そう簡単にはいきません。畑の土にはいつも肥料成分が残っていて、野菜が育つために必要な肥料成分量から引き算しなければ「最低限必要な肥料成分量」は分からないんです。

それに、野菜が育つために必要な肥料量は畑の条件や天候によっても変わります。

土づくりのために畑に入れる堆肥や腐葉土だって肥料成分ゼロではないですからね…いろいろな要因が重なって、複雑すぎて「必要最低限な肥料成分量」を知ることはほぼ不可能です。※研究所とかで厳密な分析と計算をすれば可能なんでしょうけど…

不自然な連作を続ければ、間違いなく土の中の肥料成分バランスは崩れていきます。

連作障害② 土壌伝染病の蔓延による障害

もうひとつの連作障害は、おなじ野菜を植え続けると、その野菜を病気にする土壌伝染病菌が増え続け、病期が蔓延してしまうことです。

※土壌伝染病菌にはいろいろな種類があって、それぞれ好きな(増殖しやすい)野菜の種類があります。いくつかの例を紹介します↓

例)土壌伝染病菌と土壌伝染病菌が増殖しやすい野菜
・そうか病菌(放線菌)⇒ジャガイモ:そうか病
・フザリウム菌⇒トマト:萎ちょう病
・軟腐病菌⇒ハクサイ:軟腐病
・根こぶ病菌⇒ハクサイ、株、キャベツ、大根:根こぶ病

土中の土壌伝染病菌はいま成長している「野菜の根」や、収穫後に土の中に残る「残根」で増殖していきます。

つまり、同じ畑で同じ野菜を作り続けると、ある特定の病原菌がどんどん増えてしまうんです。
※下の図は連作でトマト萎ちょう病が蔓延していく様子です。

連作でトマト萎ちょう病が蔓延していく…

1年目のトマトの根にフザリウム菌が寄生します⇒収穫後に地上部を回収しても土中の残根でフザリウム菌は増え続け⇒そこに2年目のトマトを植えると…さらにフザリウム菌は増殖していきます。

農家のおじさん
農家のおじさん
トマトばっかり作り続けると萎ちょう病の巣窟になっちゃうぞ~

その野菜が大好きな病原菌がたっぷりいる畑で作っても病気になってしまうのは当然です。

連作を続けると特定の土壌伝染病菌が増え続け、野菜の病気が蔓延してしまうんです。

まとめ:やっぱり連作は避けましょう

連作をすると、肥料障害(欠乏含む)や土壌伝染病が蔓延してしまいます。

やっぱり連作は不自然な状態なんです。

家庭菜園の畑は人間の都合で作られた人工的な環境ですから…自然界のバランスは保てません。でも、いろいろな野菜(植物)を植えて少しでも自然な状態に近づけることはできます。

今更ですけど…連作はさけましょうね(^^♪

参考文献)西尾道徳著「土壌微生物の基礎知識」農文協