【お家で苗作り】断根とは?断根するメリットと簡単な断根苗の作り方

2021年9月24日

目次

断根とはなんぞや?

簡単に説明しますと、文字通り根を断ち、再度発根(根出し)させることで根を強くする技術のことです。

断根について知るために、先に植物の「根っこ」について説明しておきますね。

植物の根っこには「主根と側根」「ひげ根」の二つのパターンがありまして、「主根と側根」は双子葉類の植物、「ひげ根」は単子葉類の植物がもつ根っこになります。

双子葉類は種まきをして、芽がでて2枚の双葉(ふたば)が展開する植物になります…枝豆、トマト、キュウリ、ブロッコリーなどなどの野菜は双子葉類の植物です。

単子葉類は種まきをして、葉が1枚だけ出てくる植物の種類です…ネギ、トウモロコシ、玉ねぎ、ニラなどなど…

農家のおじさん
農家のおじさん
断根してメリットのある野菜は主根のある双子葉類の野菜だよ

断根することで新たに出てくる根っこは「主根」の働きをするそうです。つまり、断根することで通常は1本しかなかった主根が複数になるってことです。

根っこは水や肥料を吸いあげる器官ですから、「断根」することで主根が増えて、より強く水や肥料を吸収できる苗になるんですね~

注意)ここまでの記載内容は、管理人がその昔、苗農家さんから教えてもらった知識を基に書いています。科学的な根拠が欲しくて資料を探したのですが、見つけることが出来ず…内容が間違っている可能性があることをご了承ください(^^♪

どの野菜が断根に適しているの?

断根してメリットのある野菜は主に「主根と側根」がある双子葉類の「成り物野菜」です。

代表的なところで…枝豆、トマト、ナス、キュウリなどなど

※枝豆の摘芯断根は良く知られた技術になります、おそらく、摘芯すると脇芽が複数出てきてより沢山の実をつけるのですが、増収に耐えるため、同時に根っこも強くしておく必要があるってことなのでしょう。

断根したトマトやナス、キュウリなどの野菜は施肥の仕方や水管理次第で収穫量を劇的に増やせるそうですよ(技術的にかなり難しく、自分にはアドバイスできる知見がありませんが…)。

なすの断根です
こっちはキュウリの断根(^^♪

断根苗の作り方

いい加減な断根についての知識はさておき、断根のやり方について説明しますね。

①種から断根苗を作る方法

まず普通に種まきをして苗作りをします。

《関連記事》【お家で苗作り】苗作りを始めよう。簡単お手軽、セル苗の作り方

双葉(ふたば)が展開して、ある程度の大きさになったら、スパッと根っこを切っちゃってください。

枝豆を発芽させた後、断根しました。

※どの成長段階で切れば発根しやすいのかは良く分かりませんが、双葉がでて本葉が展開したころが苗の大きさも丁度良く作業もしやすいです。

切り口がキレイな方が発根しやすいです。切る道具でおススメは新品のカミソリ(貝印のやつ)めっちゃよく切れます(^^♪

これ‼

根を切った苗は水温を一定にした水につけてあげます。

金魚用のサーモスタットを使うと簡単に水温を一定に保つことが出来ます。

※金魚用のサーモスタットは水温調整できる高価なものと、始めから水温が設定されて設定水温を変更できない安価なものがあります。

断根に使用するサーモスタットは安価な水温調整できないもので十分です。設定温度は18℃、20℃、26℃などなどありまして、自分は26℃設定のモノを使っていますが、大体の野菜はこれで十分断根できるみたいです。

灰色のやつが金魚用のサーモスタットです
ホームセンターの観賞魚コーナーに普通に売ってます。

葉っぱはなるべく水につけない方が良いです…苗が小さいとどうしても漬かっちゃいますけどね、あまり小さなことは気にしなくて大丈夫です。

あとは日当たりの良い場所に置いてあげてください。もしお家の日当たりが悪く、十分な光を確保できないのであれば、日光の代わりに植物育成用のLEDを使っても良いです。

成功すれば、数日~1週間ほどで発根が始まります。

根が出たら、培土に刺して通常の苗と同じように育てます。

なぜかいつも酒を飲みながら刺し苗してます(^^♪

②生長点から断根苗を作る方法

断根苗は既に育っている植物の生長点から作ることも可能です。

生長点を切り取り発根させたトマトの断根苗です。

※生長点については下の記事で書いていますので参考にどうぞ↓

《関連記事》【家庭菜園】野菜栽培の摘芯とは?何のためにやるの、どんな効果があるの?

種から作る場合と同じように、既に育っている植物の成長点をスパッと切り取り水温管理してあげてください。※発根してから、刺し苗して育てるプロセスは種から育てる場合と全く同じです。

生長点は育っている作物の頂点だけではありません、トマトやナス(キュウリも)の脇芽にも生長点はあります。既に育っている野菜から生長点だけを回収して断根苗を作ることも可能です。

※トマトの場合は脇芽の成長が旺盛なので、これから脇芽が出る節だけを切り落として断根することも可能です(1葉1節断根)。

1葉1節(1枚の葉っぱと葉っぱの付け根「節」)だけで断根する方法です。
これから成長する脇芽が生長点になるので基本的には生長点断根と同じになります。

断根するメリットについて

断根技術は「強い苗を作る」だけでなく、いろんな目的で使うことが出来ます。

例えば、苗が徒長してしまった場合、そのまま育ててれば弱弱しい苗になってしまいますが、断根すれば強い苗に変身させてあげることだって可能です。

《関連記事》【家庭菜園】作物が弱弱しくなる徒長とは?どんな状態で原因は何なのか説明します

種まきして、思った以上に苗の成長が早くて、苗植えの時期をずらしたい場合にも断根は有効な手段です。

注意)既にお気づきの方もいるかもしれませんが…断根し続ければ(理屈でいえば)種を購入することなく苗を作り続けることが出来るかもしれません。でも、これはあくまでも家庭菜園など、個人で楽しむ場合に限ったお話です。断根し続けて安定して生産できる保証は全くありませんのであしからず…

農家のおじさん
農家のおじさん
まあ、理屈はともかく断根苗作りはたのしいんじゃよ

間違いないのは、断根を覚えたら苗作りと野菜作りの幅がぐっと広がるってことです。

「断根してメリットのある野菜は主根のある双子葉類の野菜 」と書きましたが、基本的に双子葉類の野菜なら何でも断根可能です。※断根を教えてくれた師匠は大根でタコみたいな断根大根作って楽しんでました(*_*)

ちょっとマニアックですけどね、やってみるとめちゃ面白いです。是非ためしてみてください(^^♪