【家庭菜園】防寒対策「不織布、寒冷紗、ビニールトンネル」いつ使うべきか、どの方法を選ぶべきか、基本的な使用方法

2021年9月24日

野菜作り初心者
野菜作り初心者
家庭菜園を始めて、初めて迎える冬なんですけど…周りの人の畑見てると、白い布切れとかビニールとかで野菜を覆っているんですよ、あれ防寒対策ですよね
農家のおじさん
農家のおじさん
そうだよ
野菜作り初心者
野菜作り初心者
うちの畑も寒さ対策したいなって…でもいろんな資材があるみたいだし、どの方法で防寒対策したらいいのか分かんなくって
農家のおじさん
農家のおじさん
確かに、防寒対策するとなるとお金もかかるしね、間違えたくない不安はあるよね
野菜作り初心者
野菜作り初心者
そうなんです~ですので、防寒対策に使う資材にはどんな種類があるのか、「いつ、どんな目的で、どの方法で防寒対策するべきなのか」教えてもらえますか
農家のおじさん
農家のおじさん
いいよ~

ここで紹介するのは、露地(ハウスではない)の畑で使用するごく代表的な防寒資材と方法です。使用目的はできるだけシンプルに、使用方法は「農家さんがよく使う方法」で説明していきますね。

目次

不織布(パオパオ)

だれがこんな名前を付けたのか知りませんけど、全国的に農家さんはこの資材のことを「パオパオ」と呼んでいます。プロご用達の資材屋さんに発注するときも「幅○○のパオパオ100m巻ちょうだい」なんて会話が普通です。

ホームセンターの家庭菜園資材コーナーに行くと「不織布」の名称で売られています。

ホームセンターの不織布と寒冷紗売り場
お好みの長さを計り売りしてくれるホームセンターさんもありますよ

主な使用方法はいわゆる「べたがけ」でして、後で説明するトンネルのように、支柱を立てて資材を持ち上げることはせず、作物にべったと乗っけて使うことが多いです。

この方法、保温効果だけではなく、土の乾燥を防ぐ保湿効果も期待出来るので、畑に種まき直後に「べたがけ」して、芽が出るのに必要な温度と湿度を確保する目的で使用することが多くあります。

「べたがけ」して発芽、本葉が出始めた小松菜です

不織布(パオパオ)の使用例

・春先(まだ気温が十分ではない頃):種まき直後に「パオパオべたがけ」⇒種が発芽(芽が出て)して、作物がある程度成長した段階で撤去(パオパオをはがす)※ついでに、発芽直後の害虫被害(大根、カブなどのキスジミノハムシ被害とか)を防止する効果も期待できます。

・秋口(朝晩の気温が下がり始めた頃):種まき直後に「パオパオべたがけ」使用⇒種が発芽して「べたがけ」したままで栽培することもあり。

「べたがけ」したまま栽培した秋の水菜…
育ちすぎてパンパンになっちゃった

・冬:成長した作物が霜や寒さで痛むのを防止するために「べたがけ」使用します。※この場合「べたがけ」で野菜の成長を促進することは期待しません。

余談ですが…難易度の高いパオパオ使用方法として、真夏に人参の芽出しに必要な水分を確保するために、人参種まきから発根までのごくわずかなタイミングで「べたがけ」することもあります。
※ただしこの方法、パオパオ撤去のタイミングを逃すと全滅レベルの失敗を招きます(経験ありw)。

寒冷紗

ホームセンターに行けば「寒冷紗」の名前で売ってます。

パオパオは触った感じ「布」ですが、寒冷紗をあえて表現すれば「ちょっとゴワゴワした網目の細かいネット」

寒冷紗の主な使い方はトンネル支柱を立てて、作物を覆ってあげる方法です。

いろんな効果があって、夏は暑さを避けて(遮光)、秋から冬にかけては保温効果と霜よけ、さらに防虫効果も期待できちゃう優れものです。

これはもう、実例を見てもらったほうが早いので、写真で説明しますね。

寒さ対策の寒冷紗使用例

1月のほうれん草畑(埼玉)…寒冷紗で防寒対策
上の写真の寒冷紗トンネルの中
厳寒期ですが寒さで痛むことなく、ほうれん草つやつやしてます

暑さ対策の寒冷紗使用例

9月の青梗菜(埼玉)…
暑さ対策として寒冷紗を使ってます
寒冷紗をはがして収穫中の青梗菜
青梗菜、小松菜、水菜などのアブラナ科野菜は暑さに弱く
夏場の害虫被害も多いのですが、キレイに育ってます

ビニールトンネル

パオパオ、寒冷紗と比較すれば、抜群に保温効果が高い方法になります。

見た目ビニールなのですが、いろんな素材のものがありまして、農ポリ(ポリエチレンシート)、農ビ(塩化ビニールシート)農PO(ポリオレフィン系特殊シート)などなど、素材によって保温効果、扱いやすさ、値段が変わってきます。

とりあえず、農ビ(塩化ビニールシート)が一番保温効果が高いってことだけ覚えておきましょう。

パオパオや寒冷紗は寒さから作物を守ることを目的に使いますが、ビニールトンネルは気温の低い時期に作物の生育に必要な温度を積極的に確保するためにも使われます。

・春口、まだ寒さが残る時期に早めの作付けを狙って、種まきや苗植えした後にビニールトンネルを設置する。例えば…2月に人参の種まきをするとか、3月~4月にかけて夏野菜の苗を植えるとか

・秋の終わりに種まきをして、ビニールトンネルで温度を確保しながら、真冬にゆっくり作物を育てるとか。厳寒期のほうれん草栽培など…

使用方法は支柱を立てて、ビニールを張る方法です。その中に太陽の熱を蓄えて作物の周りの温度をあげることができます。

パオパオ(不織布)や寒冷紗は保温、寒さよけで使いますが、ビニールトンネルは積極的に温度を上げる目的で使うので、ちょっと性質が異なる資材と考えたほうがいいかもしれません。

野菜作り初心者
野菜作り初心者
すごいじゃんビニールトンネル
農家のおじさん
農家のおじさん
使いこなせれば、作付けや収穫時期の幅がぐっと広がる優れものの資材なんじゃよ。但し、注意点もあるので気をつけてな

人の手を加えた温度管理になるので、管理を怠ると温度を上げすぎて作物を焼き殺してしまう恐れもあります。※人の都合で自然界の温度や水分をコントロールしようとすれば、必ずリスクが発生してしまうものなんです。

厳寒期とはいえ、ビニールトンネルで密閉すると天気のいい日はあっという間に高温になってしまいます。そこで、農家さんは午前中、気温が上がる時間(大体9:00~11:00)にトンネルの裾を開けて換気、天気を見ながら、今度は午後気温の下がる時間(15:00頃~)に裾を閉めて、暖かい空気を閉じ込め、そのまま次の日まで閉めっぱなしにする管理を繰り返します。

ところが、大規模の農家さんになるとこの管理をやり切れませんし、家庭菜園では農家さんのように畑に貼り付けない方がほとんどです。その場合には、換気の必要のない、穴あきのトンネル資材が使われます。もちろん、穴なしトンネルに比べれば保温効果は劣りますが、管理不足で野菜をダメにするリスクはぐっと減るので安心です。

穴あきトンネルで寒さ対策したほうれん草の畑です

おわりに

不織布、寒冷紗、ビニールトンネルについて解説しましたが、他にも便利な防寒資材はありますし、紹介した資材の使用方法(タイミングも)も様々です。家庭菜園ですからね、いろいろ試して、自分好みの方法を探すのも楽しいですよ。

昨年は寒さで惨敗したけど、今年はこれでいけんじゃね?みたいな感じで

防寒資材を使って、狙った通りに作物が育つとちょっと嬉しくなっちゃいます。

是非是非トライしてみてください‼