【お家で苗作り】苗作りを始めよう。簡単お手軽、セル苗の作り方
<この記事の内容>
セル苗とは?セルトレーでどんな野菜苗を作ることができるのか、セル苗作りに必要なモノと購入方法、セル苗の作り方(作業のちょっとしたコツ)を説明しています。
セル苗とは?
セル苗とは、育苗用のセルトレーで育てた苗のことです。
セルトレーは、均一な大きさの穴が並んだ苗作り用の資材で、これを使えば小さなスペースで、いろんな種類の苗を作ることができます。
簡単だし、お手軽だし、移動が楽だし、お家で苗作りするなら、セル苗は絶対おススメです。
セルトレーの種類と作れる野菜苗の種類
まずセルトレーの説明から。
セルトレーはいろんな資材メーカーさんが製造販売していて、名称は「セルトレー」「育苗トレー」「セルポット」「育苗ポット」「プラグトレイ」などなど。
大きさは30㎝×60㎝前後、若しくはその半分の30㎝×30㎝前後 のものがほとんどです。
セル(穴)の大きさは大小いろいろあって、作りたい野菜にあわせて「穴数」で選びます。※面積が大体決まっているので、穴数で穴(セル)の大きさが変わります。
代表的な野菜の種類とよく使われる穴の大きさを例に挙げますと…
<30㎝×60㎝のトレー⇒200穴、128穴>
レタス類、キャベツ、ブロッコリー、白菜…200穴、128穴
(水菜、小松菜、チンゲン菜などの葉物もこのサイズでOK)
トウモロコシ…128穴
<30㎝×30㎝のトレー⇒25穴、16穴>
枝豆、インゲンなどの豆類、ゴーヤ、南瓜など種が比較的に大きい野菜…125穴、16穴
その他、揃えるもの
培土 :「種まき用」「育苗用」 の土
ホームセンターやネットで「種まき用」若しくは「育苗用」の土を購入してください。
※「種まき培土」「種まき・鉢上げの土」「ポット育苗培土」などなど、「種まき用」「育苗用」なら何でもOK、容量にもよりますが500円前後から購入できます。
「種まき用」「育苗用」 の土は、苗作りに適した資材を混ぜ合わせたもので、pH調整済み、保水性に優れ、ちゃんと苗が大きくなるまでの肥料も入ってます。
※ホームセンターで販売されている培土に含まれている肥料は化学肥料の場合がほとんどです。もし苗作りから無化学肥料にこだわるのであれば、専門の業者さんから培土を購入するのをお勧めします。
《関連記事》【家庭菜園】有機栽培をするのなら、堆肥や肥料は信頼できる良いものを…有機農業の農家さんも使ってる資材(堆肥や肥料など)の会社さんを紹介します。
セルトレーが収まるトレー(100均で選んでね)
セルトレーの下にひくトレーです。
後に説明しますが、底面から水やりしたいので、穴の開いていない、水を溜められるものを選んでください。
もし、セルトレーの大きさに合うものが見つからなければ、セルトレーをハサミで切ってしまいましょう。
バーミキュライト
種まきした後、覆土(種の上にかける土)に使います。なければ培養土で覆土すればいいんですけどね…バーミキュライトは保水性が高くて覆土に適した資材ですので、できれば購入しておいてください。
ホームセンターの園芸コーナーに売ってます、小袋で200円~300円で買えます。
購入するモノはたったこれだけ。
種まきの方法
では種まきの方法を順を追って説明します。
①セルポットに土を詰めます。
土の詰め方にムラが出来ないように指先の感覚で確かめながら、出来るだけぎゅうぎゅうに詰めてください。セルポットに土を詰めるのにはちょっとしたコツがありまして…動画で紹介しています。
※特に端っこのセルに土の密度が少なくなることが多いので注意してください。土の密度にムラがあると、苗の生育がばらついてしまいます。
②指先で押さえて窪みを作ります。
芽出しを揃えるため、深さにバラツキがないようにしましょう。
③種を撒きます
④覆土
覆土は培養土でも構いませんが、水持ちを考えてバーミキュライトがおススメです。
種まき~覆土までの作業動画です↓
⑤水やり
種まきした後、ジョウロなどで上から水やりする方法はおススメしません。どうしても、土が動いてしまいます。
トレーに水を入れて底面からゆっくり水を吸収させてあげます。
苗作りに必要な日光を確保できるのか確認する方法
お家の日当たりが良いか悪いか、苗作りできるくらいの日光が確保できるか…確認するには実際に試してみるのが一番です。アブラナ科の葉物(小松菜とか水菜)をセル苗に種まきして苗作りしたい場所に置いてみてください。
無事に徒長しなければ、苗作りするのに十分な日光を確保できていることになります。
《関連記事》【家庭菜園】徒長とは?野菜がひょろひょろになる理由
※もし、苗が徒長してしまったら、日当たりの良い場所を探して、それでもだめなら植物育成用のライトを試してみてください。
植物育成用のライトを使って苗作りする方法
植物は芽が出てすぐに十分な光がないと光合成できず、あっという間に徒長してしまいます。
ですので、植物育成用のライトを使用する場合は、芽が出る前からずっと光を当て続けてあげましょう。
※種には発芽に光が必要な「好光性種子」と光が必要ない「嫌光性種子」があるのですが、あまり深く考える必要はありません。経験上、植物育成用のライトを当て続けても(ほとんどの場合)ちゃんと発芽します。
発芽に必要な光の量を気にするよりり、発芽した後に光合成できない方が問題が大きいんです…せっかく発芽してもすぐに徒長したら終わりですからね。
発芽した後は、苗の成長に合わせて高さを調整して、できるだけ至近距離で強い光を当ててあげます。
植物育成用のライトはとても優秀な機材ですが、自然の太陽の力には到底かないません。人の手で光の当たり具合を管理してあげましょう。
※参考にどうぞ:写真で使用している植物育成ライトはこちらです↓高さを調整できるロープ付き(^^♪
育苗中の管理
肥料について
野菜の種はあらかじめ、ある程度(双葉が展開するまで)の栄養素を種の中に蓄えています。
肥料成分が必要になるのは、双葉が展開した後です。
市販の育苗用の培土には苗が完成するまでの肥料成分を含んでいるものが多く、大体の場合、肥料についての心配はないのですが、気温の低い時期で育苗期間が長くなったりすると途中で肥料切れを起こす可能性があります。
そんなときは液体肥料で追肥してあげましょう。
苗を植えて良いタイミング
苗の株元を指で持ち、少し力を入れて引き上げてみます⇒ぽんっと抜ければ苗の完成です(苗の根が培土に張り巡らされている状態)。
あとはプランターでも、畑でも好きなところに植えちゃってください。※トマトやナスなど、種が小さく発芽率が低い野菜は小さな穴のトレーで発芽させて、ある程度の大きさになったところで大きな育苗ポットに植え替えたりします。
あまり苗の状態で放置しすぎると「老化苗」になり、のちの生育に悪影響が出てしまいます。
苗が完成したらなるべく早く植え替えてあげましょう。
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