【家庭菜園】無農薬栽培|ナスの基本的な育て方
ナスは病害虫が多く、無農薬で育てるのは難しいとされていますが、そんなことないと思うんですよね…基本に忠実に、丈夫に育ててあげれば大きなトラブルなく無農薬でも育てられます。
丈夫な苗を選ぶ、植え付け時期を間違えない、初期成育で失敗しない、一番花は確実に落とす、肥料をドバっとあげ過ぎない…基本的なナス栽培の方法を紹介していきます‼
ナスは種から育ててもいいの?
ナスの植え付けは「苗植え」が基本です‼
たまに、ナスの種を畑に直播する方を見かけるのですが…よほど条件がそろわない限り、畑でナスの種が発芽することはありません。※ホームセンターに行けば普通にナスの種を販売していますが、苗作り用の種と考えてください。
ですので、ナスは苗を用意して畑に植えましょう(^^♪
【家庭菜園】ナスを種から育てる方法|ナス苗の作り方
ナス苗は自分で作ることもできます~お家でナス苗を作る方法を紹介しています。
良いナス苗の選び方は?
ナス苗は節間の詰まったもの、茎の色が濃いものを選んでください。
茎の色が淡くて、節間が伸びてしまった徒長気味の苗は避けましょう。

<売れ残りの苗に要注意>
近頃ではナス苗の出回り時期が早くなり、4月上旬頃から販売しているホームセンターもあるくらいです。苗の消費者としては、長期間購入できるのでありがたいのですが…時期の終わりになると状態が悪くなってしまった苗もちらほらと見かけます。
苗農家さんから小売店へ納品した直後は良い状態の苗であっても、苗売場に長時間置くと、密集状態で苗の株元まで日光が十分に当たらず、徒長して状態が悪くなることも…
※ホームセンターの苗売場は面積に限りがあり、苗を密集させて置いていることが多くあります。 ナス苗に限らず、シーズンの終わりに販売されている苗は特に注意しましょう。
おススメの植え付け時期は?
おススメの植え付け時期はやっぱり5月の上旬になります。
なすの生育適温は昼23~28℃、夜間16~20℃、最高限界は40℃…高温の温度帯が大好きな野菜です。
気温が低いと、丈夫に育ってくれません。時期が早すぎると気温が低く初期成育に失敗してしまいます、植え付けしてすぐに「いじけ」てしまったナスはなかなか復活しないんです…

※5月の上旬とはいえ、まだ夜温は低いので苗帽子や穴あきトンネルなどの保温資材は必要になります⇒これ超重要‼ 苗植えして1~2週間くらい保温資材で温度を与えてあげるとナスが太く元気に育ちます。
保温資材は換気穴のついているものを選びましょう…換気穴がないと、日中の高温で「苗焼け」したり、「蒸れ」で病気が発生してしまいます。
ナス苗の植え付け方法(動画)
畑に植えたナス苗を枯らすことなく、早く土に根付かせるため、植え付け前にたっぷりの水を土に入れてあげましょう。※ナス苗の土が乾いた状態、土が湿った状態だと根が水を求めて土の中に伸びようとします。
マルチに穴をあけて、水を入れておくと土からの蒸発が少なくなるので良いですよ⇒やり方は動画で説明しています。
ナスはベランダでも育てられる?
日当たりが良いベランダなら大丈夫です。
なすは好光性の野菜です、たっぷりの日光がないと丈夫に育ってくれません。
※我が家の絶望的に日当たりの悪いベランダでは、木は大きく育つのですが実をつけたのは1個だけでした。しかも、色つやのないぼけナス…

とにかくナスは沢山の光が必要です。
日当たりが悪いベランダでのナス栽培はいっそのこと諦めましょう(^^♪
なすの株間は?マルチは必要?
株間は60㎝、マルチは迷わずに黒マルチを使いましょう。
「ナスは水で育てろ」なんて格言があるくらいです、土の水分蒸発を防ぐためにマルチは必須になります。

肥料のあげ方は?
ナスの肥料は「は少しずつの肥料を追肥としてあげ続ける」が基本になります。
ナスは生育期間が長く、大量の肥料が必要な野菜です。
だからといって植え付け前にどばっと肥料を撒くと痛い目に…初期成育で肥料障害を起こす恐れがありますし、生育の途中で肥料が雨で流れて、必要な時に肥料がない状態になる可能性もあります。
ですので、1~2週間の間隔で少しずつパラパラ追肥してあげましょう。
《関連記事》【家庭菜園】基本的な追肥のやり方、追肥する肥料量についての注意点
ナス栽培に必要な肥料量は?(参考までにどうぞ…)
実際にどの位の肥料量が必要なのか、参考までに群馬県の施肥基準で確認してみましょう。 (※因みに群馬県は高知県、熊本県に次いでナスの生産量が多い主産地です)
10a(1,000㎡)あたり元肥と追肥をあわせて、窒素(N)成分30㎏、リン酸成分25kg、カリ成分30㎏がナスの生産に必要な肥料成分量となっています。
参考)群馬県:作物別施肥基準及び土壌診断基準‗(2)作物別施肥基準‗3.野菜_ナス(夏秋)
この基準で家庭菜園の畑に撒く肥料の量(g)を計算してみます。
※話がややこしくなるので窒素(N)成分だけで計算してみますね。
まず面積あたりの肥料成分量を家庭菜園の大きさに直します⇒1㎡の家庭菜園でなすを育てる場合、必要な窒素成分量は30(30㎏÷1,000㎡)になります。
この肥料成分量を補うために、例えば、窒素成分を5%含んでいる肥料を使うなら、600g(600g×5%=30g)が必要になる計算です。
ナスは栽培期間が長く、5月~9月まで栽培するとして栽培期間は5ヵ月なので…単純に600gを5ヵ月で割って120g(/1ヵ月)ずつ肥料をあげれば良いことになります。

実際は畑に残っている肥料成分があったり、天候で肥料の効き方が変わるので、ぶっちゃけこんな計算は何の役にも立ちません(ここまで書いといてなんですが…)
あくまでも「これ以上肥料を入れるな」の目安として考えてください。
実が成らなくなった時の対処方法は?
対象方法①リン酸肥料をパラりとあげてみてください⇒リン酸成分は花をつけて、実を成らせるために必要な肥料成分です。
対処方法②脇芽の生長点を落としてみてください⇒生長点を落として栄養成長から生殖成長に切り替えます。
ナスの木ばかりが大きくなって、花が咲かない、実が成らない状態になってしまったら、窒素肥料が効きすぎて栄養成長真っ盛り状態になっているかもしれません。
対処方法はいろいろですが、リン酸の単肥をパラりとあげてみてください。※有機質のリン酸肥料ならグアノがおススメです。

栄養成長を抑えるために、脇芽の生長点を落とすのも手です。いずれにせよ、脇芽を放置しすぎると先についたナスの実が重くて地面についてしまいます。脇芽はある程度のところで摘芯してしまいましょう。
ナスの一番花は落とした方がいいの?
ナスの一番花はプチっととってしまいましょう。
ナスにとってナスの実は我が子です。
まだ十分に親の体が成長していない状態で、子を作ると親の体も弱ってしまいます…ですので1番花は早いうちにぷちっと取っちゃってください。
実(子供)を成らせる前に、まずはナスの木(親)を大きく丈夫に育ててあげることが大切です。
いつ支柱を立てたら良いの?
暖かくなって保温資材を外したら、なるべく早く支柱を立てて固定してあげましょう。
支柱がないと風に揺られてフラフラと…この状態ではナスがストレスを感じるのか、生育が遅れてしまいます。※理由は定かじゃないんですけどね、とにかく早く支えてあげてください。


ナスを支柱に固定する方法はこちら↓
ナスの仕立て方は? 3本仕立てってなんだ?

大丈夫、難しく考える必要はありません。1番花下の一番元気な脇芽を残してあげれば良いんです。
ナスは成長していくと、途中で大きく2本に茎が分かれます。それにプラスして、一番元気な脇芽を1本残して3本仕立てです。


家庭菜園ですからね、小難しいことは考えるの止めましょう(^^♪
ナスの収穫はいつ頃から?
5月上旬に植え付けしたナスは、順調なら6月の中旬~下旬から収穫できるようになります。
花が咲いて20日~25日くらいで収穫です。ナスの色つやが良い時に収穫してしまいましょう。

収穫せずにぶら下げておくと実は大きくなりますが、皮と種が固くなって不味くなります。獲り遅れに注意しましょう~


ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません