ヨトウムシとは?無農薬でヨトウムシから野菜を守る方法
ヨトウムシの発生時期とライフサイクル、無農薬での対策方法についてまとめています。
ヨトウムシとは?
蛾の仲間、その幼虫です。夜行性で、昼間は土中に潜み、夜になると地中から出てきて植物の葉や実を食べ荒らします。
夜に盗む虫と書いて夜盗虫(ヨトウムシ)
とても被害の多い厄介な害虫でして…無農薬で野菜を育てるなら、必ず発生する前提で事前に対策をしておく必要があります。
ヨトウムシはいつ発生する?
ヨトウムシの発生時期は種類によって違いがあります。
シロイチモジヨトウ:8月~10月【年5~6回発生】
ヨトウガ(ヨトウムシ):5月~6月、8月~10月【年2回発生】
ハスモンヨトウ:6月~10月【年5~6回発生】
※地域差はあるのでしょうけど(個人的に)畑でよく見かけるのはヨトウガの幼虫(ヨトウムシ)とハスモンヨトウです。
ヨトウムシの被害が多い野菜は?
こいつはあらゆる野菜を食べ荒らしますが、特に被害が甚大な野菜を挙げますと…
キャベツ、ブロッコリー(茎ブロッコリー)、レタス、小松菜などアブラナ科の葉物野菜全般です。
葉物野菜はヨトウムシにやられると収穫は絶望的、ブロッコリーは花蕾の中に潜伏して見つけ難く、台所で発見することも(*_*)
ヨトウムシのライフサイクル
※害虫の生態、ライフサイクルを知ることは対策を有効にするために、とても大切な知識になります。
ヨトウムシの発生時期は種類によって若干の違いがありますが、基本的なライフサイクルは同じです。
冬は土の中で蛹になり越冬⇒春になると蛹から成虫(蛾)になり活動開始
また冬が来るまで下記のサイクルを繰り返します。
冬の蛹から成虫になり、葉っぱの裏に卵を産み付ける
⇒卵から孵化【3日~7日】
⇒幼虫(こいつが野菜を食い荒らす‼)【30日前後】
⇒土中で蛹化【7日~20日】
⇒羽化(また蛾になる)
⇒産卵を繰り返す
※ヨトウムシ対策を考えるうえで、押さえておきたいポイントがあります。
・真冬は個体数を減らして土の中で越冬⇒春一発目の成虫(蛾)は少ない
・真夏の暑さは苦手らしく、種類によっては蛹になって土の中で休眠⇒春~秋でも土中から成虫が発生
・雌成虫の産卵数は数十~数百個、葉の裏に卵を産み付けます⇒卵を産み付けられたら終了~
無農薬栽培|ヨトウムシの対策方法は?
特に多く発生する春と秋で分けて考えます。
春:5月~6月のヨトウムシ対策
春先は土の中に幼虫がいないので、成虫による産卵さえ防げれば 大丈夫です。
しかも越冬する蛹は個体数が少なく、畑に飛来してくるヨトウ蛾もまだ少ないのでしょう。
防虫ネットで野菜を守ってあげればヨトウムシの被害はほぼ回避できます。
※野菜を植え付けたらすぐに防虫ネットを張ってください⇒成虫が卵を産み付けるスキを与えない
※防虫ネットで防御できないブロッコリーなどの大型野菜は春の作付けはおススメしません⇒どうせヨトウムシの餌食になります。
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秋:9月~10月のヨトウムシ対策
怖いのは秋です。
春から既に何回か産卵と孵化を繰り返し、土中の幼虫、蛹、成虫の個体数も増加している環境です。
防虫ネットで完全に防御しても、いつの間にかネットの中にヨトウムシが発生していることが多く…おそらく既に土中に幼虫がいたか、土の中で過ごした蛹が成虫になり、防虫ネットの中で卵を産みつけたのでしょう。
防虫ネットで飛来してくる成虫を防ぐだけでなく、土中から侵入してくる幼虫と蛹への対策が必要です。
対策は夏の間に畑を荒らさないことです。
畑に前作の野菜が放置されていたり、雑草だらけにしておくと、ヨトウ蛾の産卵場になってしまいます。
それでも完全ではないので、おススメは夏の太陽熱消毒です⇒熱で土中のヨトウムシを駆除します(夏の作付けは諦めなくてはいけませんが…)
でも大丈夫、ヨトウムシは寒さに弱く、11月頃になるとピタッと被害が止まります。
9月~10月の間、ヨトウムシからの猛攻に耐えれば逃げ切れます⇒それまでの間、発見する度に手作業で駆除し続けましょう(昼間は土の中にいるので見つけにくいのですが…)
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