畑の野菜は追肥で元気に育てよう|追肥のやり方とタイミング、追肥の注意点も解説‼

2023年10月29日

ここでは追肥する肥料量についての注意点、追肥で肥料を入れる場所、追肥の基本的な3つの方法について解説しています。

目次

追肥(ついひ、おいごえ)ってなに?

追肥(ついひ、おいごえ)とは野菜の栽培中にあげる肥料のことです。
※ちなみに…野菜を植え付ける前にあげる肥料は「元肥(もとごえ)」ですね。

どうして追肥するの?

野菜を育てている間に足りなくなる肥料成分を補充する必要があるからです。

野菜を育てるには肥料が必要ですが、元肥(植え付けする前に畑に入れる肥料)だけでは肥料が足りなくなることがあります。

特にナスやトマト、ネギなどの生育期間が長い野菜を育てる場合、元肥で入れた肥料成分を使い切ってしまったり、肥料成分が雨で流れて畑から無くなってしまうこともあります。

また、生育途中に追加で元肥と異なる肥料成分が必要になる場合もあります。

不足する肥料成分は追肥で補ってあげましょう。

追肥のやり方| 追肥の基本的な3つの方法

①穴肥え|マルチをしている畝での追肥方法

土を一握り、穴を掘って肥料を入れる方法です。
キレイな穴をこしらえる必要はありません。土が固ければ鍬でゴリゴリっと穴をあけてもOKです。

追肥する場所がマルチ(畑に張ったビニール)の上なら、穴肥えしたい場所だけ、カッターでビニールを切って穴を掘ります。

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マルチにカッターで穴をあけてひと掴み土を掘りだして、肥料をパラり
⇒そのあと土を戻して完了です。

肥料を入れた後は土を戻して穴を塞いでおきましょう。

穴肥えのメリットは、部分的に肥料を入れるので、量を間違えて肥料を入れ過ぎた場合でも「肥料やけ」する危険が少ないことです(デメリットはちょっと面倒くさい…ですかね)。

②溝肥え

鍬などで畝にそって溝を掘り、肥料をぱらぱら入れて、土をかぶせる方法です。

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葉っぱがマルチの外側まで来ていたので、マルチの際に溝肥えしました。
この後土をかぶせてあげます。

畝の両側に溝肥えする必要はありません⇒片側だけでも畑の野菜は肥料成分を吸ってくれます。

マルチをしている場合、溝肥えだと野菜の近くに肥料を入れられないデメリットがあります⇒野菜の近くに追肥したい場合は「穴肥え」しましょう。

④畑にばらまく

マルチで畑の土がおおわれていない場合はばらまきしてもOKです。

土の上にばらまきして、軽く土をならしてあげてください。
注意)作物の葉っぱが繁茂している場合、なるべく葉っぱに肥料がかからないようにしましょう。

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ちょっと写真が見難いのですが…白い粒が「ばらまき」した肥料です。

畑の全体に「ばらまき」する場合は肥料の量に注意してください⇒肥料が多すぎると「肥料焼け」の原因になってしまいます。感覚として「パラパラ」で十分…足りなかったら後日また肥料を撒けばいいんです。

追肥のやり方|追肥はどこにやれば効果的?

育っている野菜の葉っぱを見て、一番外側にある葉っぱの先端から真下に降りた場所が追肥する場所になります。

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基本的に植物は根っこの先端から水と肥料を吸収しています。

植物はすごく合理的に生きていいて、葉っぱで受けた雨水を根っこの先端に落とすように自分の体を作っています。つまり、葉っぱの先っぽが根っこの先っぽなんです。

植物が成長するにつれて、外へ外へと葉先は伸びていきますから、その下を狙って追肥してあげてください。

追肥のやり方|液体肥料で追肥する

液体肥料は水で薄めて株元に流し込むか、霧吹きで葉面散布して使います。

液体肥料はとにかく肥料の効きがとても速く、すぐに肥料を効かせたい場合に有効です。
⇒生育期間の短い葉物野菜(小松菜や水菜など)の追肥に適しています。

使い勝手も良くて、土を掘ったりする必要もなく、畝幅が広いマルチにも流し込むことができます。

液肥については別の記事で詳しく紹介しています↓

追肥するタイミングは?

追肥のタイミングは育てている野菜の種類や土の状態で変わるため一概に言えないのですが…

一番分かりやすい追肥時期のサインは「葉っぱの色が薄く、黄色がかってきた頃」になります。

葉っぱの緑が濃い⇒肥料が効いている
葉っぱの色が全体的に薄くなってきた⇒肥料不足の可能性あり

※なのですが、この判断方法も万全ではありません…葉っぱの色が黄色くなる原因は肥料不足だけでなく、肥料が多すぎる場合や病害虫被害の可能性もあるためです

まあ、小難しいことを考えてもしょうがないので、葉っぱの色が薄くなってきたら少量の追肥をして様子を見てみましょう⇒1週間~2週間経過しても状況が悪化するなら、肥料不足ではなく他のトラブルを疑います。

植え付けから収穫までの生育期間が数か月に及ぶ野菜を育てている場合は、一ヵ月程度を目安にして、定期的に少量の追肥をするのも良いと思います。

野菜が順調に育ち続けているならその追肥タイミングでOKです。

※土の中の肥料成分は野菜に吸収されれば減りますし、時間の経過とともに雨で畑の外に流れ出てしまいます⇒定期的に追肥で肥料成分を補給してあげます。

追肥のタイミングは野菜作りの経験を積んでいけば、感覚的に掴めるようになります。
初めは野菜の変化を見ながら、少量の追肥でいろいろと試してみましょう。

追肥する肥料の量は?

追肥する肥料量の目安は「一株ひとつまみ~一握り」です、ほんの少しをパラパラと。

トマトやナスなど、図体の大きい野菜は一握り、葉物野菜など小さな野菜は一つまみ(それでも多いかも)でOK

とにかく「入れ過ぎ」に注意しましょう‼
※化学肥料、有機質肥料、ぼかし肥料etc…肥料にも色々ありますが原則は変わりません。

追肥の注意点|とにかく肥料の入れ過ぎに注意しましょう‼

追肥は一度に沢山入れず、少しずつ、時間を空けながら(少なくとも1週間程度)肥料をやりましょう。

肥料を入れ過ぎてしまえば、育てている野菜に病害虫がついたり(窒素過多でアブラムシが寄り付くとか)酷い時には肥料やけで枯れてしまいます。

ですので、育てている野菜の状態を見ながら、少しずつ肥料を足してあげましょう。コツは自分が考えているよりも大胆に少ない量にすることです。

忘れちゃいけない大原則は「畑に入れた肥料は二度と取り出せない」ことです。

畑に肥料をドバっ入れても、回収できるなら良いのですが、肥料を土に撒いて耕してしまえば、もはや回収不可能、決して元の状態に戻すことは出来ません。

足りなくても大丈夫、後で足してあげれば良いんです。くれぐれも畑にいれたものは二度と取り出せない原則を忘れずに(^^♪

追肥の注意点|根っこが肥料から逃げる場所を用意してあげましょう

もし追肥の量を間違えて、大量の肥料を畑に入れてしまっても、肥料がない場所があれば野菜の根っこはそっちに逃げることができます。※野菜の周りをぐるっと大量の肥料で囲んでしまえば、根っこは逃げ場所を失って肥料障害になってしまいます。

追肥するときには、根っこが肥料から逃げられる場所を必ず用意してあげましょう。

※その昔、農家さんから教わったコツです。根拠を示す科学的な資料はありませんが、経験則からまず間違いないでしょう。