さつま芋の育て方|畝の立て方、苗の植え方、蔓返し、収穫後の追熟について
さつま芋ってすごく性能の良い植物なんです。
ポイントさえ押さえれば、かなりいい加減に育てても大丈夫、ちゃんと収穫できます。
さつま芋の栽培って本当に楽しい、収穫の喜びがでかいし食べて美味しい‼

栽培については他の野菜に比べて失敗少ないし、手間もかかりません。
もちろん収穫量と品質を厳密に追いかけるプロの農家さんなら、栽培にかける手間も人一倍になりますが…家庭菜園ですからね、かなりいい加減にやっても大丈夫~収穫の喜びは十分味わえます。
でもちょっとだけコツがあるので畑作りから説明していきますね。
肥料と畝づくり~さつま芋は「痩せ地」でも育つ
肥料について
この野菜の最大の特徴は「痩せ地」でも育つことです。
反対に肥沃な土地で育ててれば「つるぼけ(蔓ばっかり伸びてイモが大きくならない)」になってしまいます。
ですので、肥料については(いろいろとご意見あるみたいですが)無肥料スタートでいいでしょう。
下手に肥料をあげて「つるぼけ」するのも面白くないですしね。
畝について(かまぼこ畝の作り方動画)
さつま芋は乾燥状態を好みますから、高畝にしてあげましょう。
基本的にはかまぼこ型の1条畝、雑草管理と生育初期の地温確保を狙って黒マルチをオススメしておきます。

大丈夫、マルチなしでもさつま芋は作れます…マルチをするかしないかは好みの問題なので好きに決めちゃってください。

《関連記事》【家庭菜園】畝とは何ぞや?畝の種類と選び方、それぞれの効果について
苗の植え方
さつま芋の苗は根っこがありません。
蔓が苗として販売されていて、それを土に刺すだけです。


刺し方には色々ありますが、横に倒して刺す(下の図の1~3)のが一般的になります。

https://www.maff.go.jp/j/agri_school/a_tanken/satu/04.html
さつま芋作りの最大の山場はこの苗が土に根付くまでです。
苗植えするのは4月~5月になります。この時期は雨が少なくて高温になる日もあって、運が悪く乾燥状態が続くと、根付く前に枯れてしまいます。
ですので、苗を植える前に植穴にたっぷりと水を入れてください(これでもかってくらい)、更に植えた後にもドバドバ水をあげておきます。※畝が水の流れで崩れ始めるのでその度に土を盛り直してあげてください。

水を入れて、しみ込むのを待って、また水を入れて…これを数回繰り返します


蔓返しと雑草取り
無事に苗が根付けば後の管理はほとんど放置になりますが、雑草取りと蔓返しだけはやっておいてください。

蔓返しとは…
さつま芋の蔓は地面に付くとそこから根を伸ばしてイモを作ろうとします。
そのままにしてしまえば、小さなイモが数多くなり栄養が分散して大きなイモを収穫することが出来なくなってしまいます。
ですので、地面に根付こうとする蔓を引っ剥がして反対側に返してあげます。

これが蔓返し…まあ、そのうちに蔓があっちこっちに伸びて邪魔になるので、気づいた時に土から引っ剥がして反対側へぶん投げてあげましょう。
雑草取りは蔓をかき分けてやるととんでもない手間なので、蔓返しで地面が見えているタイミングでやってしまいましょう。※収穫までに2回もやれば収穫まで「草負け」しないで逃げ切れます。
収穫
収穫時期は11月、さつま芋は寒さに弱いので、霜が降りる前に収穫してしまいます。
追熟
ここからが、美味しく食べるための大切なポイントになります。
さつま芋は時間をかけて追熟させると、中にある澱粉が糖に変わり甘味を増していきます。

直射日光と湿気を避け、適温(13℃~14℃)で2週間以上、出来れば一か月くらい追熟させると良いとされています。
掘ってすぐ焼き芋したい気持ちは分かりますが、ぐっと我慢です(^^)
おまけ…畑の蔓からさつま芋の苗作り(動画)
最後にさつま芋の蔓から苗を作る方法を紹介します~上手くお家で育てれば、来年の苗になるかもしれませんよ(^^♪